テーマ:映画・演劇

『傾城反魂香』、山の手事情社

2017年10月14日、大田区民プラザホールで山の手事情社『傾城反魂香』を見た。演出は安田雅弘。 近松の恋愛悲劇は、事件に立ち会った人々の哀惜の思いが基本にあるから、演じられるよりも、語られる時に力を発揮する。「なぜこのような悲劇を防げなかったのだろうか?」という問いと、見ている人々を含めて皆で若者を死に追いやった懺悔の演劇であり…
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『城塞』(安部公房)、新国立劇場小劇場.

2017/04/21、新国立劇場小劇場で『城塞』(安部公房)を観ました。演出は上村聡史、キャストは、山西惇、椿真由美、辻萬長、たかお鷹、松岡依都美。脚本、演出、演技の三拍子揃った素晴らしい上演に久しぶりに出会いました。客席の反応は些か冷たく感じましたが、僕は大感激でした。まず、何としっかりした脚本でしょう!安部公房の構成、言葉、思想は、…
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IHIステージアラウンド東京、『劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season花

2017年4月12日、何かと話題の豊洲の新劇場、IHIステージアラウンド東京の杮落とし公演、劇団☆新感線『髑髏城の七人』Season花に行ってきました。座席のご案内はいただきましたが、勿論、自分でチケット代1万3千円を払いました。その価値は十分にありました。3月末に観た『死の舞踏』と『令嬢ジュリー』は合わせて約1万6千円で…
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山の手事情社若手公演 『オイディプス@Tokyo』/ソフォクレス/安田雅弘演出構成

 2017年2月24日の誕生日、山の手事情社若手公演 『オイディプス@Tokyo』/ソフォクレス/安田雅弘演出構成を、東京スカイツリーのよく見えるすみだパークスタジオ倉で拝見しました。90分の公演、舞台は白と黒を基調としたシンプルなものです。満席でした。  『オイディプス』という演劇は、こういう風に演じられなければならないのかもしれま…
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初春歌舞伎公演:『しらぬい譚』、国立劇場、2017年1月10日.

今年の芝居始めです。国立劇場で『しらぬい譚』を見ました。江戸時代の人気合巻を原作にしています。菊五郎、菊之助、松緑が中心です。正月の国立は毎年見ていますが、今年も大道具が頑張って、冒頭の海中の釣り鐘、菊之助の筋交いの宙乗り、大化け猫は大迫力ですし、ピコたろう(本物ではありません)も登場するサービスぶりです。『八犬伝』を彷彿とさせる復讐を…
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小林嵯峨、「翻案・犬の静脈に嫉妬することから」

平成28年11月5日(土)、日暮里、d-倉庫、19:00-21:10. 小林嵯峨の踊りには、暗黒舞踏の思想―身体観、人間観、世界観、人生観ーが、血管のように隅々まで行きわたっています。その肉体は、形や動きが空間を切り裂くだけではなく、温度も空気も匂いも醸し出していました。肉化されたヴィジョンが振りまく色気とでもいいましょうか。それでいて…
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黒川能に感動する。

2016年2月1日から2日にかけて、王祇祭、いわゆる黒川能に参加しました。昨年秋に申し込み、運よく選に通ったのです。何人の応募があったのかは分かりませんが、今年は100名強が当選したと聞きました。教養研究センターの所長として鶴岡セミナーを実施するに当たって黒川能は是非とも観ておきたかったですし、演劇学者としてパフォーマンス論を展開するに…
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美内すずえ×ガラスの仮面劇場:『女海賊ビアンカ』、2015年09月10日、渋谷AiiAシアター.

美内事務所からご案内をいただき、念願叶って渋谷のAiiAシアターで『女海賊ビアンカ』の再演を見ました。何となく大雨の影響の残るどんよりした空模様でしたが、偶然、先日歌舞伎座でのゼミ観劇でお世話になった卒業生・お母さまと隣席となり、PSi を手伝ってくれた元ゼミの大学院生ともいろいろな話ができて楽しいひと時でした。教え子との会話は、実は殆…
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河竹黙阿弥,『梅雨小袖昔八丈―髪結新三―』,国立劇場.

国立劇場で,河竹黙阿弥の『梅雨小袖昔八丈―髪結新三―』を見ました.中村橋之助の新三,児太郎のお熊,團蔵の家主長兵衛です.休憩を挟んで2時間15分でした. 序幕は,何となく寒々した舞台だなと感じました.それは,多分,新三の中村橋之助の他に舞台を支える人気俳優が少なかったからだと思います.しかし,断然,面白かったのは,「元の新三内の場…
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ロバート・ストロンバーグ監督,ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ,『マレフィセント』を見る.

ロバート・ストロンバーグ監督,『マレフィセント』(2014)を見ました. ディズニーの1959年版『眠れる森の美女』は大好きな作品で,繰り返し見ました.とても分かりやすく,絵本的な映画表現が,メルヘンとしての物語構造に見事に合っていたと思います.そして,この『マレフィセント』は,新しい「絵本的」な表現です.CGであることを意識させつつ…
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平田オリザ作・演出,『暗愚小傳』,吉祥寺シアター.

吉祥寺シアターで平田オリザ作・演出,山内健司,能島瑞穂主演の『暗愚小傳』をみました.115分休憩なしでした.高村光太郎と智恵子を軸に,永井荷風,宮沢賢治,得体の知れない二世など12人の登場人物が,高村家の居間で,日常会話を繰り広げます.いつもの平田オリザの手法ですが,特に葛藤や事件は起こらず,井上ひさしの評伝劇のような,日常人としての実…
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Shakespeare. Hamlet. National Theatre Live

2010年7月にオリヴィエで始まった舞台のナショナル・シアター・ライブです.演出はニコラス・ハイトナー,ハムレットはローニ―・キアです.2014年10月4日の夜,TOHOシネマズ府中で見ました.上映時間は20分の休憩を挟んで4時間でした.舞台を現代に置き換え,衣装は現代服でした.息詰まる監視社会のなかでの『ハムレット』というコンセプトを…
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世阿弥,『融 十三段之舞』(観世流),国立能楽堂.

2013年10月24日,国立能楽堂で『融』を見ました.浅見真州(シテ),宝生閑(ワキ),野村万作(アイ)です. 融は光源氏のモデルとも言われます.百人一首14番にも「陸奥のしのぶもぢずり誰ゆえに乱れそめにしわれならなくに」という歌があります.天皇の御子として生まれながら臣籍に降下し,藤原氏の妨害によってついに天皇となれなかった方で…
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クリストファー・マーロウ,『エドワード2世』,新国立劇場小劇場.

2013年10月17日,『エドワード2世』を観ました.河合祥一郎訳,森新太郎演出,柄本佑主演です.休憩を挟んで3時間,久しぶりにエリザベス朝の演劇を堪能しました.原作を読みましたし,デレク・ジャーマンの映画も見ましたが,この芝居の面白さがはじめて分かったような気がしました.翻訳,演出,俳優ともに素晴らしい仕事だったと思います.言葉が非常…
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小林嵯峨舞踏ソロ公演―真冬の幽霊/ベルメール炎上―:小林嵯峨の幽霊

『小林嵯峨舞踏ソロ公演―真冬の幽霊/ベルメール炎上―:』,80分,小林嵯峨,YAS-KAZ,12月7日,キッドアイラック・アートホール. 小林嵯峨は私にとってとてもチャーミングな舞踏手です.土方巽門下を代表する女性舞踏手として「歴史的価値」を持ちつつ,今現在でもその踊りを見るたびに“恰好いいなあ”といつも思います.多分その最も大き…
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笠井叡,麿赤兒,『ハヤサスラヒメ』(世田谷パブリックシアター):これは舞踏ではない―でも面白かった.

『ハヤサスラヒメ』(世田谷パブリックシアター).【構成・演出・振付】笠井叡,【意匠】麿赤兒,【主演】笠井叡,麿赤兒.80分.2012年11月30日. 笠井叡と麿赤兒をメインに,笠井瑞丈,スカート半裸の天使館と白塗り禿頭の大駱駝艦から4人ずつ,そして白い羽衣を纏った群舞が,主としてベートーベンの第九を背景に,振付・構成されます.これ…
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ベンジャミン・ブリテン,『ピーター・グライムズ』(新国立劇場).

2012年10月5日,新国立劇場オペラパレスで『ピーター・グライムズ』を観ました.このオペラはブリテンの最初の成功作であり,代表作です.1945年,ロンドン,サドラーウェルズ劇場で初演されました.今回は,ジョン・マクファーレン指揮,東京フィルハーモニー,ピーター・グライムズはスチュアート・スケルトンです. 1830年頃,イギリスの…
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大野一雄舞踏フェスティバル2012:和栗由紀夫,大野慶人,笠井叡.

大野一雄舞踏フェスティバルで三作品を拝見しました.いずれも場所はBankArtです. (1)9月22日(土).「病める舞姫」を読み解く作品連続上演Vol.1:①La Danseuse Malade(ジョスリーヌ・モンプティ);②浄瑠璃で舞踏を舞う(豊竹英太夫,鶴澤清友,由良部正美);③病める舞姫(和栗由紀夫). (2)9月28日…
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タデウシュ・スウォボジャネク,『NASZA KLASA(ナシャ・クラサ)』 .

『NASZA KLASA(ナシャ・クラサ)私たちは共に学んだ-歴史の授業・全14課-』 ,タデウシュ・スウォボジャネク,久山宏一,中山夏織訳,高瀬久男演出,出演:山本郁子,中村彰男,清水明彦,沢田冬樹,佐古真弓,川辺邦弘,亀田佳明,藤側宏大,牧野紗也子,釆澤靖起,文学座アトリエ,2012年5月24日. 文学座アトリエの温かい空間の…
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三島由紀夫,『朱雀家の滅亡』,新国立劇場小劇場:今こそ,日本人は天皇の意味を考えるべきだ.

三島由紀夫,『朱雀家の滅亡』,宮田慶子演出,國村隼,木村了,香樹たつき,柴本幸,近藤芳正主演,新国立劇場小劇場,2011年9月22日.台風15号首都直撃の翌日昼,新国立劇場で『朱雀家の滅亡』を観ました. 【あらすじ】太平洋戦争期前後の日本.正面奥に朱雀侯爵家の赤い社,前舞台は侯爵家の居間.朱雀経隆侯爵は,対立する首相を排しながらも…
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井上ひさし,『雨』,新国立劇場:それでも地方は生きていく.

井上ひさし,『雨』,栗山民也演出,市川亀治郎,永作博美主演,新国立劇場中劇場,2011年6月23日.  大きな梁を大橋,紅屋,渡し場に見立てる,重厚感のある舞台でした.折に触れて降る雨は,浮世絵風の細線の装置によって表され,リアリズムと象徴性の両面を感じさせるものです.ロビーにしつらえられた紅花と舞台背景の大きな紅花の屏風,最後の紅花…
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慶應義塾大学新入生歓迎行事日吉能,「蝋燭能 羽衣 和合之舞」.神が舞い降りた.

2011年4月27日(水)16時半~18時,慶應義塾大学日吉キャンパス来往舎イベントテラスにて,新入生歓迎行事,蝋燭能「羽衣」が開催されました.当代随一の観世流シテ方,坂井音重先生が大学キャンパスの半野外のテラスで舞って下さいました.坂井先生は,塾の大先輩ですが,大学教育に深いご理解を示してくださり,若先生を含めた坂井家の全面的なご協力…
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NODA・MAP第16回公演,『南へ』.

作・演出:野田秀樹,主演:妻夫木聡 / 蒼井優 / 渡辺いっけい / 高田聖子 / チョウソンハ / 黒木華 / 太田緑ロランス / 銀粉蝶 / 山崎清介 / 藤木孝 / 野田秀樹.2011年3月10日,池袋東京芸術劇場中ホール. 富士山を連想させる火山観測所に一人の自殺未遂の女あまねが保護され,ほぼ同時に新任の観測所員南のり平が…
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新国立劇場,『わが町』.

ソーントン・ワイルダー作,水谷八也訳,宮田慶子演出,『わが町』,2011年1月28日,新国立劇場中劇場.「Japan Meets…-現代劇の系譜をひもとく―III」というシリーズのうちの一作です.休憩20分を挟んで,1幕+2幕で1時間55分,3幕が55分.舞台はほぼがらんどうで広い空間,左右のテーブルと椅子,照明による大通り,下手のピア…
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文学座アトリエ,『カラムとセフィーの物語』.

Malorie Blackman 原作,Dominic Cooke 脚色,髙瀬久男演出,文学座アトリエ,『カラムとセフィーの物語』. 文学座アトリエで,『カラムとセフィーの物語』をみました(2010年10月12日).2時間45分の長い公演でしたが,とても面白く,文学座の大ヒットだと思います.舞台は約100人ずつの観客で真ん中を挟む…
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想田和弘監督,『選挙』.

想田和弘監督,『選挙』(2007).川崎市市議会議員補欠選挙,落下傘立候補した山内和彦さんの選挙戦を追ったドキュメンタリー映画です.「観察映画」と銘打って約2時間,ナレーションや効果音などを一切挟まず,選挙戦の始まりから開票結果発表まで,小泉純一郎,石原伸晃,川口順子,橋本聖子,荻原健司などの有名人も次々投入された激しい選挙の様々な場面…
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