山の手事情社若手公演 『オイディプス@Tokyo』/ソフォクレス/安田雅弘演出構成

 2017年2月24日の誕生日、山の手事情社若手公演 『オイディプス@Tokyo』/ソフォクレス/安田雅弘演出構成を、東京スカイツリーのよく見えるすみだパークスタジオ倉で拝見しました。90分の公演、舞台は白と黒を基調としたシンプルなものです。満席でした。
 『オイディプス』という演劇は、こういう風に演じられなければならないのかもしれません。怪我をしたり病気をした時の肉体が、日常の動作をするにも力を振り絞りながら一つ一つ乗り越えていくように、台詞も動きもスムーズに流してはいけない芝居なのです。それだけの深さと恐ろしさをもった芝居だということがこの公演で良く分かりました。私は暗黒舞踏に通じるものを感じました。
 最初は、台詞と動きを振り付け通りにやっているなという印象でしたが、90分の公演を見ているうちにある時点から科白が俳優の肉体の内部から出ているように思えるようになりました。口調も動作も自然に出ているような滑らかさを感じるようになったのです。但し、もしかしたらこれは、見る側の問題であって、俳優は変わっていないのかもしれません。そうだとすれば、山の手事情社のスタイルは、演出家の言うように、演劇を葬式に擬えれば、葬儀場に入った時の緊張感がやがて参列者の一体感に変わっていくのに似ているのかもしれません。観客と共に完成していくのです。そういうことに気づかせて貰いました。
 特にスターを作るような演出ではありませんが、俳優としては、オイディプス、イオカステ、テレシアスが印象に残りました。オイディプスは男優が演じればまた別の味が出るでしょう。オイディプスとテレシアスを交換したバージョンも見てみたいと思いました。若手の皆さまの頑張りに拍手です。
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